ねんざとは
ねんざとは、不自然な状態で関節をひねることで、靭帯や腱、軟骨などの組織が傷つくことを指します。
身体中のどこにでも起こり得るものですが、足首、指(突き指)での発症が大部分を占めます。
ねんざの原因
ねんざは、正常な範囲内を超えて関節を曲げてしまうことで靭帯や腱、軟骨などの組織が傷つき、発症します。
スポーツをしているときだけでなく、歩行時に踏み外したり、転んだりした拍子に捻挫に至ることが少なくありません。
ねんざの症状
主に、以下のような症状が見られます。
- 関節の痛み
- 内出血、腫れ
- 動かしたとき、押したときの痛みの増大
ねんざの3つのレベル
ねんざは、靭帯の損傷の程度によって、3つのレベルに分類されます。
レベル | 状態 |
---|---|
1度 | 靭帯が一時的に伸びている |
2度 | 靱帯が部分的に切れている |
3度 | 靱帯が完全に切れて(靱帯断裂)おり、関節が不安定 |
ねんざの診断と検査
問診、触診の上、レントゲン検査、MRI検査、超音波検査(エコー)などを行い、診断します。
レントゲン検査は、骨折の有無を調べるために必要となります。
ねんざの治療
ねんざの治療では、応急処置としてRICE療法を行うことが重要です。
PRICE療法
重症度に関係なく、受傷から48時間以内にPRICE療法を行うことで、早期の治癒が期待できます。
保護(Protection)、安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、拳上(Elevation)を行います。PRICE療法と物理療法で患部の修復を促進させながら柔軟性や筋力トレーニング、再発予防を目的としたリハビリテーションを行います。
中等度のねんざの場合
PRICE療法を行った上で、サポーターなどを用いて3週間ほど固定します。
PRICE療法と物理療法で患部の修復を促進させながら柔軟性や筋力トレーニング、再発予防を目的としたリハビリテーションを行います。
重度のねんざの場合
PRICE療法を行った上で、サポーターを用いて固定します。
PRICE療法と物理療法で患部の修復を促進させながら柔軟性や筋力トレーニング、再発予防を目的としたリハビリテーションを行います。
治療を行っても不安定感が残る場合は手術を検討します。
なお、手術が必要になった場合には、速やかに提携する病院をご紹介いたします。
ねんざの予防は?
ねんざの予防法としては、以下のようなものがあります。
十分な準備運動
運動前には、十分な準備運動をしましょう。
特に普段あまり運動をしない方は、足関節が固くなっています。時間をかけて、足首をほぐしてください。
サポーター、テーピングの使用
サポーターやテーピングによって足首や指を保護すれば、ねんざの予防になります。
特にテーピングは、正確な知識に基づいて、正しい方法で巻くようにしましょう。
自分に合った靴を履く
サイズや形状の合った靴を選びましょう。
これは運動時以外でも同様です。ハイヒールや厚底靴は、ねんざのリスクを高めてしまいます。
普段からのストレッチ
普段からストレッチをして、足首の柔軟性を高めておきましょう。
座って脚を伸ばした状態で、足にタオルを引っかけ、適度な力で引っ張る方法などがあります。